LPガスとプロパンガスは何が違うのですか？

LPガスとプロパンガスは、実は同じものなのです。

LPガス=プロパンガス

なぜ同じものなのに別の名前があるのでしょうか。

まず、LPガスの容器に入っているものは気体、ではないのです。実は液体が入っています。

LPガスは石油ガスを液化させたもので、正確には液化石油ガスと言います。

液化石油ガスを英語表記すると「Liquefied Petroleum Gas」となり、頭文字を取ってLPG=LPガスと言われています。

LPガスの名称の由来はわかりましたが、なぜ、プロパンガスと同じなのでしょうか。

LPガスの中身は、プロパンやブタンといった液化しやすいガスです。

家庭で使用されるLPガスの主成分はプロパンがもっとも多くなっています。その為、プロパンガスとも呼ばれています。

ほかにも、工業用のLPガスの主成分はブタンと呼ばれるガスです。

ガス、つまり気体として使用するのに、なぜ液体としているのでしょうか。

気体の状態では体積が大きくなりすぎてしまい、ご家庭への配送や設置に膨大な場所が必要になってしまいます。

そこで、液体化することで、体積を少なくして効率よく配送、設置ができるようにしています。

LPガスの気体を液体にすることで、体積は約1/250にもなります。LPガスが簡単に液体になる性質を利用しています。

LPガスは本来ニオイのないガスです。

そのため、ガスが漏れていたとしても気づくことができません。

また、LPガスの特徴として、非常に燃えやすいガスということもあります。

ガス漏れに気づくことなく火をつけようとして、爆発事故が発生することは避けなければなりません。そのため、ガス漏れにすぐに気づけるように、ガス特有のにおいがつけてあるのです。

このニオイ成分はガスが燃焼されると無臭になりますので、ガスが漏れていなければ臭うことはありません。

また、気体のLPガスは空気より重く、空気の約1.5倍の重さがあります。

そのため、LPガスが漏れた場合、床面をはうように広がり、低い場所にたまる性質があります。

ガス警報器を低い場所に設置し、わずかなガス漏れでも気づけるようにしましょう

LPガスとプロパンガスが、実は、同じものであり、形状での名称か、主成分での名称かの違いであることをご紹介しました。

家庭用や工業用以外にも、アウトドア用の携帯コンロやスプレー缶、タクシーやフォークリフトの燃料としても使用されており、身近なガスといえます。